近視抑制治療とは
近視抑制治療とは、お子様の近視の進行をできるだけゆるやかにすることを目的とした治療です。
近年、スマートフォンやタブレットの使用、屋外活動の減少などにより、子どもの近視は世界的に増加しています。
近視が強く進行すると、大人になってから
- 黄斑変性
- 網膜剥離
- 緑内障
などの目の病気のリスクが高くなることが知られています。
そのため、成長期のうちから近視の進行を抑える治療が注目されています。
このようなお子様におすすめです
次のようなお子様には、近視抑制治療を検討することがあります。
- 眼鏡を作ったが、視力がすぐに下がる
- 両親が強い近視である
- テレビや本に近づいて見ることが多い
- 小学生のうちから近視が進んでいる
早い段階から対策を行うことで、近視の進行を抑えられる可能性があります。
主な治療方法
近視抑制治療にはいくつかの方法がありますが、当院で治療可能な方法は以下の通りです。
低濃度アトロピン点眼
毎日寝る前に点眼することで、近視の進行を抑える治療です。
当院では、2025年より日本国内で承認されたリジュセアミニ点眼液0.025%を導入しております。
当院では5歳以上で矯正視力1.0出ているお子様を対象としております。
点眼の作用によりまぶしさ、手元の見えにくさを感じることがあります。
近視管理用眼鏡
従来の単焦点眼鏡による屈折矯正に加え、近視進行抑制効果を目的とした特殊な設計光学を組み込んだレンズを使用します。
初期は見え方に慣れが必要です。
副作用や中止によるリバウンドを生じにくいため日常生活に取り入れやすいです。
多焦点コンタクトレンズ
近視抑制を目的で設計されたコンタクトレンズです。高い有効性と装用感の良さ、簡便性が特徴です。
当院では、2025年8月に薬事承認されたMisight(Cooper Vision)の取り扱いを行なっております。
コンタクトレンズ装用により生じた感染性角膜炎の報告があります。
自身でコンタクトレンズの着脱が可能であること(9歳以上)、乱視が少ないお子様が適応となります。
生活習慣の改善
近視の進行を抑えるためには、日常生活の習慣も大切です。
- 屋外活動を増やす(1日2時間以上が理想)
- 近くを見続ける時間を減らす
- 読書やタブレット使用時は適切な距離を保つ(30cm以上離す)
などの生活習慣についてもアドバイスを行っています。
治療の流れ
近視抑制治療は次のような流れで行います。
- 診察・検査
- 視力検査や屈折検査などを行い、目の状態を詳しく確認します。
当院では、眼軸長測定機器としてOA-2000 Comfort (トーメーコーポレーション)を導入し
ておりトレンド解析が可能ですので、進行の評価が容易に行えます。 - 治療方法の説明
- お子様の年齢や近視の進行状況に合わせて治療方法をご説明します。
- 治療開始
- 点眼治療や眼鏡、コンタクトレンズなど、選択した治療を開始します。
- 定期検査
- 定期的に視力や近視の進行を確認します。
治療についての注意点
近視抑制治療は、近視を完全に治す治療ではなく、進行を抑えることを目的とした治療です。
効果には個人差があり、定期的な診察や検査が重要になります。
お子様の目の状態に合わせて、無理のない治療を行っていきます。
お子様の近視が気になる方へ
お子様の近視は、成長期に進行することが多いため、早めの対応が大切です。
学校検診で視力低下を指摘された場合や、見え方が気になる場合は、お気軽にご相談ください。